旅も9日目。とうとう、4日間に及ぶ栃木編も終了する。最初、この旅は、あくまで「散歩」なので下調べはしないで行こうとしていた。しかしながら土地勘もなくなり、どうも下調べをしないと面白そうな道にたどり付けない事に気づき、下調べをおく行うようになっている。この日は、目標地点を白河と定めた。ぱっと事前に地図を観察していると、栃木と福島のちょうど県境に、神社の記号を見つけることができた。これは大いに気になる。

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しかしながら、この神社は、旧奥州街道沿いに存在する。国道294号。現在、歩いている道は国道4号。歩く軌道を徐々に、東に向け合流する必要がある。以前、茨城を歩いていた時も国道294号を歩いていたので、再びこのおにぎりと再開できるわけだ。偶然のルートどりとはいえ、なんとも思い深い話である。残念ながら、国道294号は、会津若松方向に行ってしまうので、今回の旅においてはこれで本当にお別れとなる。

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この日は、前日入りとして、那須塩原駅に宿をとった。駅前でなかなか良いホテルであった。「朝食なし」となっていたのに、バッチリ朝食がついていたのでガッツリ朝ごはんを食べて出発。

東北本線に乗り、黒磯駅で一度乗り換え、高久駅に到着。この時点での外気は7度ほどであり、ピリッと来る寒さ。高久駅は無人駅であったが、2、3人が降りていった。降りる奴なんて居ないんじゃないかと思っていただけに謎の安心感。駅前には住宅がちょっとあるくらいで、あとは何も無い。

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ここから一度、黒田原まで歩く。黒田原は、那須町の役場なども存在し、おそらく白河につくまでの間にある最後の補給地点となる。黒田原幸町にある道の名前は「しあわせ通り」。ここから分岐して、旧奥州街道へ向かう。案の定何も無い道が続く。

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旧奥州街道へ向かう途中、湯泉神社という神社を見つける。温泉でも湧いているのかな、と思ったが、特に境内にはそれっぽいものも無く、そもそもお賽銭箱すらなかった。とりあえず、休憩には持ってこいだったためお賽銭を置いて、少し休ませてもらった。後に、この神社についてインターネットで調べようとしたのだが、特に情報はなかった。こういうのは、その地方の図書館でも行かないと分からないものなのだろう。まだインターネットで分からないような場所を冒険するのは楽しい。だから僕はインターネットを捨てて歩くのだ。これが旅の目的の1つでもある。普段仕事に使うインターネットを捨てる。

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2014-11-08 09.50.04こんな感じの集落をただ進んでいき、旧奥州街道を目指す。途中、ゴルフ場も突き抜けていったため、道のアップダウンが非常に激しい。コンビニなどもなく、ゴルフ場の施設のトイレを借りるなどして突き進む。

歩き始めてから2時間ほどでようやく、旧奥州街道に到達。何もない。こんな道でも、無効から歩いてくるオジサンは居て、「こんにちは」と気さくに挨拶してくる。防犯上の理由だとは思うけど、こういう道になればなるほど向こうから挨拶してくる。

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旧奥州街道なので、江戸時代に作られたような史跡も見ることができた。これは一里塚と言われるもので、旅人が距離の目安に使っていた物らしい。今ではその多くはなくなっているようだ。国道にあるキロポストの昔バージョンと言えよう。

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これがキロポスト。日本橋からの距離を書いているっぽいが、古い!

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歩き続けると、集落があって、そこに「明治天皇御小休所」なんていう看板が建っている。距離もそんなになさそうだったので行ってみる。

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謎の地域観光地あるある。民家の中。残念ながら、此処の敷地に人は居なさそうなので、ちょっと入るのはやめておいた。この集落の前後に何もなかったこともあり、かなりホッとする雰囲気だった。農家のおばあちゃんなんかが、野菜を整理していたりなんかしていた。明治天皇も、さぞホッとしたのではないだろうか。「あ、ちゃんと家がある。」と。
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こうして、ひたすら道を歩いて行くと、ようやく境の明神についた。この神社は、面白く、栃木県と福島県の県境に2社ならんで存在している。下野側と陸奥側の境でもある。陸奥側の解釈としては、下野側が住吉神社で、陸奥側が玉津島神社。下野側は全く逆となるという面白い状態になっている。これは、玉津島神社が祀っている女神が内側を守り、住吉神社の男神が外敵から身を守るという発想らしい。そんな、情報はさておき、この時期は祈るべきことがいっぱいあったのだ。祈ります。

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こちらが、陸奥側の神社。

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和算なんかを納めてある、カッコいい神社。

2014-11-08 11.39.24というわけで、栃木県横断完了!これより福島県に入ります!栃木県、思えば(季節的なこともあり)なかなか辛い旅でした。あまりの暑さで項垂れてしまったのが栃木県でしたが、今や季節は秋から冬に向かってます。寄り道も含めれば100km ほどを栃木県で過ごしました。ありがとう、栃木県。そして、よろしく、福島県。

 

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福島県に入って割と衝撃的だったのは、この看板。「道路の除染を行っています」。栃木県側はもうすでに終わっているのか見かけなかったけど、福島県に入り、急にこのような看板を見かけるようになった。少し休むために入った公園の土も新しくなっているという状態。県を跨ぐだけでこうも変わるものなのだな。。こういった風景を見て、いろいろ、心のなかで整理したいことは沢山あるが、街に人が結構居たのが精神的に安心感を覚えた。2014-11-08 11.50.242014-11-08 12.39.25

白河の城下町にどんどん近づいていく。これは戊辰戦争での慰霊碑のようだ。この地域は、激戦区だったようで、大凡100日間に渡る戦いと、1,000名を超える死傷者が出たそうな。南無阿弥陀仏。
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「月よみの庭」という謎スポットを発見する。白河石を敷き詰めているらしい。このへんは、古い民家や、蔵なども残っている良い城下街だった。
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そして最後には、白河小峰城にたどり着く。残念ながら先の震災で相当な被害を受けたらしく、絶賛改修工事中のようであった。どの街も、城の下は公園として楽しく機能していて、休所で犬の散歩などを眺めることができた。石垣は来年の3月には補修完了するとのことなので、直ったらまた行くつもり。
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そして本日の目的地。白河駅に到着!次回は白河駅のビジネスホテルから出発したい所!さて、私が12月末にこの記事を書き終えたのを察していただけると分かる通り、12月は忙しく、散歩に出ることができなかった。再開は来年の2月あたりにして、来年のゴールデンウィークまでには仙台にたどり着きたい。ではまた来年!2014-11-08 14.19.37

 

【おまけ】

農道の脇にあった、「庚申塚」庚申講を3年18回続けると建てるらしい謎のロマンある石碑。その庚申講自体も謎で、庚申の日に、みんなで集まって神仏を祀り、徹夜するというものらしい。日本の民間信仰の一つだったらしい。自分の住んでいる場所にも庚申塔がある。謎。でも、これを見つけると、「お、あったあった」と言ってしまう。

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那須町の奥に「新文化人村」なんか、このフォント好きだな。どうやら、別荘街らしい。

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景気をカエル。そうだ。景気は変わり続けるもの。良くも悪くも。循環。循環。

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紅葉が綺麗です。空も綺麗です。

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福島空港!そういうのもあるのか!
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白河は、だるまが名産品らしい。

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白河で食べた、「ヤーコンバーガー」美味しゅうございました。2014-11-08 14.00.58

 

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