夏がやってきた。前回仙台まで歩いたのが、6月中旬だったので、それに比べるとかなり夏である。夏は中学生くらいまではとても嫌いな季節であった。しかし、それは拷問のような体育館での部活動や炎天下での運動会によるトラウマから生じていたものであって、自分の意志によって外で活動するのはとても好きだということが判明している。もう日本の義務教育を受ける必要はない。なんと喜ばしいことであるか。さて、今日は宇都宮駅から、奥州街道を通じて、行けるところまで行くというのがミッションである。
この日は、前泊した。天気が崩れやすいと言う予報であったが、とても太陽の強いスタート。宇都宮駅から数キロ東へ歩き、国道4号線に合流する。あとはひたすら仙台まで歩き続けるだけ…。
と、おもったが、距離表示を見るとなかなかでかい数字が書いてあって怖気づく。ここから福島まで、164km。仙台に至っては、まだ距離すら教えてくれない。とにかく、この数字をガリガリ減らしていくということを楽しみとしたい。
国道沿いにある、宇都宮消防署のロゴ。まるでスポーツチームなんじゃないかと思えてくる。なかなかカッコいい “UTSUNOMIYA FIRE”。この消防署の開署自体も比較的最近の模様。
前回の散歩でも大いに役立った、国道距離表示は、今回も大活躍である。
次の街への距離表示が出てくれるのは5km 単位らしい。110km地点では、氏家(うじいえ)奥州街道の19番目の宿駅があった場所。これが、115km始点では石橋になっている。このちょっとした移り変わりがなんとも嬉しい。
宇都宮駅から、おおよそ7kmほどにある工業地帯。今では、「パナソニック」の工場などが建っているが、昔のバス停の名前が「松下電器」という名前だったらしい。御幸は「みゆき」と読むようだ。「産業通り」なる通りもある。
そんな工業地帯を抜けると、鬼怒川が見える。鬼怒川は、昔、コメを江戸まで運ぶ重大な役割を担っていたそうだ。この旅においては、鬼怒川の脇を歩いたことから始まり、一旦渡るなどをしたが、これが最後の鬼怒川となる。
なぜか、橋にホウキが放棄されていた。なんつって。熱いからか、脳がどうでもいいギャクを生成しては捨てる。ところで、装備として水筒を使っていた時期もあったが、今は結局ペットボトルとなっている。少なくとも500mlペットボトル5本は消費するので、定期的にコンビニで買って居たほうが効率的だったりするのだ。
さくら市に突入。かわいらしい名前だが、基本的に田。2005年に、氏家町と、喜連川町が合併してできた市とのことである。日差しを避けられず、直射日光が容赦なく襲う。
距離表示看板を見るたびに福島までの距離が減っていることにワクワクする。ガッハッハ。
この日は、日差しも強く、天候が荒れる可能性があるため、2:00pmくらいに切り上げることにした。JR蒲須坂駅で止。上の写真が駅前通である。このような無人駅は結構出会ってきたが、ちゃんと有人駅である。
仙台まで。単純計算で行けば 215km。一回 20km だとして、あと11日〜12日はかかるか。急いでいる旅でもない。到着が来年になるかもしれないけど、確実にゆっくり進めていく。